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一日葬の増加傾向とその背景

一日葬の増加傾向とその背景

一日葬とは、通夜を行わずに葬儀・告別式と火葬を1日で済ませる形式の葬儀です。従来の二日葬(通夜と告別式の2日間)が最も一般的でしたが、近年、一日葬の実施割合は確実に増加しています。この増加傾向は、時代とともに変化する多様な要因が背景にあります。

鎌倉書房 2024年「第6回お葬式に関する全国調査」引用

一日葬の実施割合

2015年から2024年にかけての一日葬の実施割合は、以下のように推移しています。

年次 実施割合

2015年 3.9%

2017年 4.4%

2020年 5.2%

2024年 10.2%

増加の背景にある「時代の変化」

一日葬が増えている背景には、感染症への関心だけでなく、より多角的な「時代の変化」が関係しています。ライフスタイルの変化と家族の分散 現代では、家族が遠方に住むことが増え、従来の2日間の葬儀スケジュールは、遠方の親族、特に高齢者にとって移動や滞在の負担が大きくなっています。忌引き休暇も一般的に3〜5日程度しか確保できないため、2日間の儀式は大きな負担となることがあります。葬儀の小規模化 人々の価値観やライフスタイルの変化、核家族化の進行などにより、葬儀全体が小規模化する傾向にあります。故人様の友人関係が少なくなったことや、菩提寺がなく通夜の宗教儀礼を必須としないケースも小規模化の一因です。又、費用と身体的負担の軽減 通夜を省略することで、葬儀費用を抑えやすくなります。また、遺族や参列者の身体的な負担も軽減されるというメリットがあります。又、感染症対策への適合 近年では、新型コロナウイルス感染症の影響により、密集を避ける新しい生活様式に一日葬が合致していることも、増加に拍車をかけました。

【一日葬の注意点】

一日葬を検討する際には、いくつかの注意点があります。

菩提寺の理解 寺院や斎場によっては、一日葬のような変則的な葬儀を受け付けていない場合があります。そのため、事前に菩提寺の理解や承諾を得ることが重要です。

故人とのお別れの時間の制約 一日葬は、2日間かけて行う従来の葬儀に比べて故人と過ごす時間が限られることがあります。ゆっくりとお別れしたい場合には、不向きだと感じる方もいるかもしれません。一方で、適切な時間配分を行えば十分に故人とのお別れの時間を確保できるとする見方もあります。

参列者への配慮 通夜を行わないため、一般の参列者(友人など)がお別れの時間を持ちにくい場合があります。また、葬儀が平日の場合は、一般参列者が参列しにくいこともあります。